久保帯人×森田成一(黒崎一護役) 対談
10年ぶりの『BLEACH』!
おふたりの「10年」の想いとは!?
――10年ぶりにアニメ化される『BLEACH 千年血戦篇』が決まったときの感想をお聞かせください。
森田成一さん(以下、森田)
「10年振り」と改めて聞いて思いますが、長い時間が経ったという感じはなくて「前シリーズから、もう10年経ったのか!?」という感じですね。久保帯人先生(以下、久保)
僕も森田さんの感情に近いです。森田
アニメの放送が終わってからもアプリゲーム『BLEACH Brave Souls』でコンスタントに声を収録する機会があったので、10年という月日の長さを感じることはなかったかな、と思います。久保
ゲームだったり、キャラクターに声を入れ続ける機会があることは、役者さんの役への気持ち・イメージを結構“繋いで”くれますよね。森田
はい。ゲームへの声入れがあることで熱が下がることなく。あと、『ブレソル』に関しては、ファンとの関係もずっと“繋いで”いてくれていたと思います。
日本だけでなく、アジア、ヨーロッパの国々、そしてアメリカのファンとも“繋がって”いたので、KLabさんのご尽力が非常に大きいと思いますし、ありがたい気持ちがあります。
一方で、ゲームの収録はひとりひとりのセリフで完結しますが、アニメの収録は“会話”。
そういった面では役者同士で『BLEACH』の“会話”をするのは久しぶりですね。
久保
そうですね、アプリは“会話”ではないですもんね。森田
そうなんです。だから、“会話”での掛け合いに対する“怖さ”はありました。
ただ、相手の声を聴くとそれに呼応して自分の役の声が出る、そういう現象が起こっていましたね。
久保
それはすごいですね。“耳”が覚えている、“喉”が思い出すみたいなことなのかな。
森田
まさに!思い出すんです。そして耳が覚えているんです。
――10年前と変わった点・反対に変わっていない点などあればお聞かせください。
久保
「千年血戦篇」ではアフレコにリモートで参加させてもらっています。前シリーズから登場しているキャラクターは幾つかのセリフを最初に聞いて「先生どうですか?」と訊かれるのですが、「そうそう、この声だった。こうだった」と思い出すぐらいで、森田さんのお話しのように、僕よりも役者さんが“声”を覚えていらっしゃいますね。
森田
でもベテランの役者さんも「これでいいかな?合っているかな?」と少し不安はあったようです。あの三木(眞一郎)さんですら「浦原の声になっているかな?」と仰ってましたから。
久保
9月に行われた、第1話・第2話の先行上映会で「千年血戦篇」を観た家族が言っていて面白かったのが「一護の声が変わっていたね」と。僕の中では一護の成長と森田さんの変えた声がすごくぴったり合っていて違和感がなかったんです。
だから、逆に森田さんが声を変えたことに気付かず。
「変わっていた?」と訊いたら「全然違うよ。どうして気付かないの」と(笑)。
僕にしてみれば「千年血戦篇」の一護ってこういう声でしょ、と。
森田
すごく嬉しいです!細かく言うと、「月牙天衝」とか、今までと違うやり方で声を出しているんです。「月牙天衝」の「が」の音であったり、今までできなかった音を増やしたり。
特に子音の最後のところに少し飾りを付けています。
あと中低音のボリュームをちょっと上げて、幅を少し強くしてもう少し響くようにしたり。
言葉の尺の取り方「げ」「つ」「が」の音の取り方を前よりも尺を延ばして、少し、粘るように重みが出るようにしたり。
でも気付かない人は本当に気付かないレベルです。
もともと、『BLEACH』の連載が「ジャンプ」で始まって初めて読んだとき、一護は僕の頭の中では僕の声ではない別の声で喋っていたんです。
久保
一護には声優さんのあの人の声が、ルキアにはあの声優さんが、というふうに?森田
いえ、具体的な声優さんの声ではなくて、こんなイメージ、という感じです。で、それは一護も同様で、声のイメージみたいなものがあるんです。
常にそこに近付けようと思っていて、前回から10年が経過して、今だったらもともと持っていたそのイメージに近付けられるかもしれないと思って、今まではやっていなかった細かいコントロールをしたのが「千年血戦篇」の一護の声です。
だから、久保先生のイメージ通りに、成長した一護にリンクしていると感想を聞けて良かったです。
今日はすごく気持ちよく寝られます(笑)。
総監修・主役として
制作中に起きた思い出話――
――『BLEACH 千年血戦篇』制作中で印象に残っていることがありましたらお聞かせください。
久保
一番印象に残っているのはユーハバッハ役の菅生隆之さんがカタカナをなかなか覚えられなくて、色々と説明を受けたあとに「よし、平仮名で書いておこう」と仰ったことですね(笑)。めちゃくちゃカッコいい声で仰るので余計に面白くて(笑)。
森田
変わらないな、菅生さん。前シリーズのときもそういうことがあって、ブースで「一護、一護。これはなんて読むんだ」と訊かれたので「“ばんかい”です」と。
「よし分かった。“ばんかい”だな」と仰っていたのに始まったら違うことを(笑)。
久保
「千年血戦篇」ではユーハバッハとしてセリフも多いし、難しい単語も多いですしね。森田
毎回スタジオに来られるたびに「今回も多いのか…」と仰るので「今回の「千年血戦篇」で一番セリフが多いのは菅生さんですから」と。そうしたら「そうなのか。……どうにかならないのか」と仰っていました(笑)。
久保
(笑)。森田
二枚屋王悦とやり取りをするお話を収録したとき、零番隊は「千年血戦篇」で初め て登場するキャラクターなので、いまさらながらですが、役者さんがキャラクターを作っていく過程、変わっていく様を目の前で見られたのが印象的です。キャラクターに“肉”が付き、“血”が流れ、どんどんキャラクター像が出来上がっていく様を目の前で見られて、改めてすごいな、と。
「零番隊カッコいいな」と。
久保
零番隊はいいですよね。声の出し方などは音響監督の長崎さんや音響プロデューサーの森田さんが中心となって、拘ってもらえています。
長崎さんはもちろんですし、森田さんの解釈もすごくキャラ愛に溢れていますね。
森田
ほう!やりますね、ようちゃん。このインタビューが出たら、すごく調子に乗りそうだな(笑)。
彼とは同じ苗字なのもあって、お互い「ようちゃん」「成一さん」と呼び合う仲なんです。
久保
初手が全然違うとかがなくて、すごくキャラクターを把握してくれています。例えば竜ノ介役の山下(大輝)さんや志乃役の瀬戸(麻沙美)さんは、原作では登場シーンが多いキャラクターではないけれど、役者さんのおかげでキャラクターの肉付けが出来たなと思います。
森田
どういったところにそれを感じたんですか?久保
言語化しようとすると難しいな。声を聴いて感じたことだから。
自分の中では、沢山のエピソードが描かれているキャラクターじゃないので、どういう声がピッタリはまるのか分からなかったんです。
だけどよくキャラクターをとらえてくれていて、新しく入ったフレッシュ感もあって、すごくいいなと思いますね。
森田
一方で、麒麟寺の温泉に浸かってとか、ご飯を食べてとか、恋次との掛け合いも今まで培ってきた関係性が甦るようで楽しかったです。コロナ禍で別録りが多くなる中で、同じブースで掛け合いをやらせてもらえて楽しかったですね。
セリフが重なっていたのでどうなるかと思っていたら、長崎さんが「重なっていいです。
おふたりのライブ感を出してください」と仰ったときの僕と健太郎(阿散井恋次役)のはっちゃけかたはすごかったですよ(笑)。
「千年血戦篇」から新しく入った方たちによる新鮮さ、刺激と、これまで共に制作してきたメンバーによる安心感がうまく調和しています。
大いに盛り上がる!?おふたりの“因縁”!
そして第2クールへ――!!
――(『BLEACH 千年血戦篇』に因んで)最近起きた/見た“因縁”、“戦い”があればお聞かせください。
森田
“因縁”、“戦い”か……。久保先生は頭の中で考えて組み立てて執筆されるので1人の戦いですよね?久保
そうですね。一人っきりです。森田
編集者と“戦う”ことはありますか?久保
いや、僕の担当編集者は基本やる気にさせてくれる、助けてくれる人たちですね。だから編集者との戦いはないかな。
森田
役者も一人っきりの戦いですね。“因縁”……なんだろう、なんでこんな難しい質問をしてきたんだろう、というインタビュアーとの“因縁”が今生まれましたね(笑)。
そういえば、僕はナレーションを学ぶために専門の学校に今通っているんですよ。
久保
へぇー。ナレーターを目指す学校ですか?
森田
そうです。声優業とはまた少し違う喋り方、観点を学ぶために。ナレーターって、言葉の捉え方が違っていて、原稿を渡されたとしても何をきっかけにして原稿を読み解けばいいのかが分からないんです。
お芝居であれば取っ掛かりを見つけてそこをフックにして、と道筋が分かるのですが、ナレーションは分からない。
その引き出しがないからですね。
だからそれを学ぶために。
ナレーションを学ぶことで新しい知識であったり新しい知恵であったり、新しい目が養われ、結果お芝居にも活きてくるだろうな、と思っています。
多分ですが、これまでの「森田成一」だけでは黒崎一護を最後まで演じていけないかもな、と思っていまして。
新しいアイデンティティーみたいなものを追加しなければ、という思いがあります。
新しい栄養をもらって、さらに黒崎一護の幅を広げられたらいいなと思っています。
久保
確かにナレーションは、キャラクターやストーリーがないところに声を付けて表現していく仕事ですからね。森田
まさしく自分だけでやる。最初に出した自分の色・自分のブランディングが軸になる。
もちろん、『BLEACH』という作品、黒崎一護というキャラクターを創り出したのは久保先生ですが、そこに声を入れるときに、自分の中の黒崎一護を「こういう風にイメージしているんだ」というものを、久保先生の考えを汚すことなく自分でブランディングしたものも混ぜられるくらい自分のアイデンティティーを持てると最後までいけるかもしれないと思っています。
いつまでも久保先生の黒崎一護を追いかけるだけではなくて、一緒に一護と最後を迎えないといけない、と。
そこが自分自身で戦っているところであり、“因縁”だと思います。
すごいまとめ方をしましたけど(笑)。
久保
この森田さんの話のあとに僕の“因縁”エピソードを?(笑)森田
はい、お願いします!(笑)。久保先生はアイデアを考えるときは、どこで考えているんですか?
久保
特定の場所で考える、とかは決まっていなくて思い付いたらメモしていますね。誰かと喋っているときもあるし、全然違うことをしているときもあります。
例えば、映画を観ていて急に耳にした・頭の中に湧いてきた単語を調べて、その単語から派生して、みたいな連想ゲームみたいに考えていく感じですね。
――インプットしようではなく、たまたま見ていたものから着想を得る感じですか?
久保
そうですね。全然関係ないものから発想を得たりしますね。森田
序盤のコミックスの巻末にあった各キャラクターの紹介ページ。そこに記載されているキャラクターのイメージ曲などは、どこで考え付くんですか?
久保
キャラクターを思い付いたときに聴いていた曲もありますし、キャラクターの細かな部分をどうしようかなと考えているときに頭の中で流れていた曲もあります。また、キャラクターの過去を想像しているときにバックで流れている曲もあります。だから、キャラクターによってバラバラですね。
森田
実際に音楽を流して聴いていなくても、頭の中で流れている曲も……。久保
あります。むしろ、たまたま音楽を流して聴いているほうが少ない、というかほとんどないと思います。
好きでよく聴いている曲は頭の中で勝手に流れているので、キャラクターを普通に描いているとき、アクションを思い浮かべているときに頭の中で流れています。
だから、最初にキャラクターのテーマ曲を決めると、そのキャラクターがメインを張るストーリーを描いているときにその曲を聴くと描きやすい、ということはありますね。
森田
なるほど。だからですかね、久保先生が描いている『BLEACH』『BURN THE WITCH』はリズム、メロディ、そういうのが“絵”の中にあるように感じるんです。
久保
ありがとうございます。森田
そういうとこから発想されているんですね。久保
リズムがあると思っていただいているとしたらそうかもしれないですね。描くときは、1回頭の中でぼんやりとした映像にしています。
ここでカメラが止まって、ここでカメラが回り込んで、みたいなことを考えながらやっているので、その映像の感じが読者に伝わればいいなと思って描いています。
森田
漫画を描いているときは久保先生の頭の中では映像として動いているわけですね。久保
動いています。動いている中でカットの切り替わりシーンをコマにしている、目立つシーンをコマにしている、そんなイメージです。
森田
漫画家の方は皆さんこういう考え方ですか?担当編集
いや違うと思います、そんなことできる人はなかなかいないと思います(笑)。以前、ジャンプの新人漫画家さんに向けた記事のインタビューを久保先生にお願いしたときに、「どうやって描いていますか」という質問に対して、「頭の中で映像をグルーッと流して一番カッコいいところで止めて描きます」と久保先生から回答いただきました。
だけど、編集部では「これは(久保先生以外には)できないね」と。
「超興味深いけど、参考にできないね」となりました(笑)。
森田
久保先生はカメラワークを理解しているってことになりますよね。久保
理解はしていないですが、何となく分かる感じですね。全然“因縁”と関係ない話になってしまいましたけど(笑)。
森田
いやいや、その質問をしたインタビュアーと、記事を読んだ新人漫画家さん達全員との“因縁”ですよ(笑)。――ご自身のお仕事をする上で、インプットするものとして多いものは何ですか?
久保
音楽は多いかもしれません。音楽単体も好きですが、もともとPVとかアニメのオープニングが好きで、小さいころはオープニングが好きすぎてアニメのオープニングだけを観て本編は観ずに落書きをしている、というのはありました(笑)。
小さい頃はずっと自由帳を持ち歩く子どもだったので。
森田
観ているアニメの絵を描いているんですか?久保
いや全然違うものです。――絵を描きながら耳ではアニメの話を聞いていたんですか?
久保
話は把握していたので、多分聞いてはいたと思います。森田
どんな絵を描いていたんですか?久保
すごく小さい頃は恐竜や昆虫とかを描いていました。それを卒業して、一時期、画用紙に手首をたくさん描くのにハマることがありました。
だから、小さい頃のノートを大人になってから改めて見たときに、気持ち悪すぎて「よく親は誰かに相談しなかったな」と思いましたね(笑)。
森田
そうですよね、ちょっと心配になりますよ(笑)。久保
幼稚園くらいの子が手首だけの絵を描いていたら僕だったら心配するなと思います。森田
やっぱり先生は珍しいタイプですよ(笑)。普通は恐竜を描いたり昆虫を描いたあとは漫画のキャラクターだったりを描く方向に進むでしょうから。手首にはいかないです(笑)。
――森田さんはそのくらいのときはどういったお子さんでしたか?
森田
僕は今と真逆で、毎日泣いている子でした。幼稚園のお迎えバスに乗るために待ち合わせ場所に行くんですが、しばらくは元気だけどお迎えのバスが見えた瞬間に壁にくっついて「行きたくない」と泣く。
で、幼稚園に着いたら着いたで教室の角でずっと泣いている、そんな子でした。
久保
何が嫌だったんですか?人がいっぱいいるのが嫌だった?家族以外の人がいるのが嫌だったんですかね?森田
人見知りだったので怖かったんでしょうね。それである日、おばあちゃんが実家に来た帰りに僕に会いに幼稚園に寄ってくれたんです。
幼稚園の先生から「今、おばあちゃんが来てるよ」と言われて会いに行って、そうしたらおばあちゃんが「成一、後ろのみんなは成一のお友達かい?」と訊くんです。
幼稚園の外から知らない人が来ているので、物珍しいからみんなが見に来ていて。
でも友達はひとりもいないわけですよ、人見知りでずっと泣いている子だったから。
でも子ども心ながらにおばあちゃんを心配させちゃいけないと思って「うん、そうだよ」と言ってしまって。
「これは、おばあちゃんに言ったことを本当にしないとダメだ」と思って、その日から努力して少しずつ変えていきました。
久保
すごい、しっかりした子だし、しっかりしたストーリーになっていますね(笑)。森田
そのときに幼稚園の先生が、上級生の子に「休み時間に森田くんと遊んであげて」と話してくれたんです。そして、その子たちと遊ぶようになってから逆上がりができ、結果鉄棒が好きになり、そこから段々と友だちが増えていきました。
で、ちょうどそのころに『仮面ライダー』が流行っていて、帰りのバスが来るまでずっと園庭で「仮面ライダーごっこ」をして遊んでいたんです。
僕は仮面ライダーV3になって、雲梯の上に立って「変身」とかやっていたら夕日がピンスポみたいに僕を照らしたんです。
そのときですね、僕がヒーローを目指すきっかけとなったのは(笑)。
久保
ヒーローになった人のインタビューになっちゃった(笑)。森田
ちなみに久保先生にとってのヒーローは何ですか?久保
『ゲゲゲの鬼太郎』『聖闘士星矢』は好きです。でもヒーローとちょっと違うか……ヒーローって何だろうな。
一護をヒーローとして見たこともないしな(笑)。
――仕事において、ルーティーンなどはありますか?ございましたらお聞かせください。
森田
僕は、まず台本を読んだのちに、リハーサルのVTRを見て、それから台本の台詞に線を引き始めてって感じですね。手間がかかるやり方だとは思いますが、結果、成果が得られるのと、収録時間もかからない。
あとは、台本を17ページで折る。
17ページ目で折ると、だいたいどの台本でもめくりやすくなるんです。
久保
ちょうど真ん中くらいですか?森田
アニメだと、真ん中よりもちょっと前くらいですね。でも外国映画でもそれぐらいで折り目を付けるとめくりやすくなります。
背表紙と指の引っ掛かり、これは研究に研究を重ねた結果ですね(笑)。
久保
これから声優を目指す方は17ページで折るように(笑)。僕はルーティーンはないです。
一時期、ルーティーンが流行ったと思うのですが、そのときに「何かルーティーンがあったらカッコいいな」と思って色々考えましたがなかったです(笑)。
毎回やることとすれば、例えば、ネームを描くときに最初だけちょっと描いてから時間を空ける。
週刊連載のときは最初の3ページを描いてから1日空ける。
週刊連載が終わってからは物語が動く5ページぐらいを描いたら1か月間空ける。
そして普段の生活をしながら、思い付いたら描く感じですね。
森田
それは1か月前の構想から展開を変えるんですか?久保
そのときは展開とかは出来ていないです。とりあえずこの言葉から物語を始めたい、という気持ちがあって、最初のセリフだけが決まった状態から1か月くらい何もしない。
森田
熟成させる期間が必要というわけですか?久保
そうですね。期間を空けてから描き始めると描きやすい。
ルーティーンではないですが、そんな感じで描いていますね。
――第2クールへの意気込みや注目してほしい部分をお聞かせください。
森田
僕は先日第2クールがどこまで描くのかを知って、軽いショックとめまいを感じました(笑)。今回の「千年血戦篇」では、それくらいフラットに身構えています。
毎回毎回目の前のものに対してどのように反応できるかが重要だと思っています。
それは、純粋に捉えられないとマズいなと思うのと、自分の恣意的なものが左右してはダメだと思うからです。
久保先生、田口監督、そしてスタッフの皆さんが細かく考えて制作されているものをちゃんと理解し、それを基に演技をするのが、僕たち役者が行うことだと思うので、これからもやっていきたいと思います。
これは第2クール、第3クール、第4クール関係なく貫き通したいなと思いますね。
久保
第2クールは原作にない新規のバトルがあります。あるキャラとあるキャラの戦いを原作で描けず、アニメ制作陣から「このあたりでこのキャラクターを戦わせたいのですが」となったので、描けなかったアイディアを、絵を描いたり名前を付けたりしてお渡ししました。
森田
絵を描いてというのは漫画っぽくですか?久保
コマを割って描いてはいませんが、こういう風に動いてこんな感じに変化してこのように戦って、みたいに5,6枚くらいの紙に描きました。多分いい感じにしてもらえると思います。
森田
マジですか!楽しみ!ファンの方たちは、「分割4クールだけど、「千年血戦篇」は4クールで終わるの?」という声がありますが、ところがどっこい新しい展開も入ってくる、と。久保
第1クールでは、追加シーンはありましたが、まったく新しいバトルはなかったので。森田
めちゃくちゃ楽しみですね!