BLEACH 千年血戦篇

SPECIAL

神山羊インタビュー

少年心を射抜いた『BLEACH』の魅力は
洗練と情熱の共存

――『BLEACH』との出会いを教えてください。

神山羊(以下、神山)

子どもの頃に「週刊少年ジャンプ(以下、「ジャンプ」)」の連載を読み始めたのが出会いです。
当時連載されていた「ジャンプ」作品のなかでも一際スタイリッシュで、そのかっこよさが僕の心を掴みましたね。
でもスタイリッシュなだけではなく、キャラクターたちの抱く想いや、1つ1つの熱い戦い……。
そんな相反する要素が共存している唯一無二の魅力の虜になって、大人になった今も『BLEACH』のファンです。
好きなキャラクターはたくさんいますが、他のキャラクターとは少し異質なかっこよさをもつ平子が特に大好きです。
――アーティストという立場から見て、気になるキャラクターはいますか?

神山

市丸ギンのミステリアスな雰囲気も『BLEACH』では唯一無二だと思うので、彼をテーマにした楽曲を作ってみたいです。
もし一緒にライブに出るならコンですかね。
盛り上げ役に適任なので、お客さんはもちろん、僕自身も楽しめるライブになりそうだなと思います。
――『BLEACH』で印象に残っている用語や言葉を教えてください。

神山

藍染が「…あまり強い言葉を遣うなよ 弱く見えるぞ」と言う場面を初めて読んだときは、子どもながらにゾクッとしましたね。
あとは、とにかく平子が大好きなこともあって、斬魄刀の『逆撫』、始解の「倒れろ『逆撫』」、卍解の『逆様邪八宝塞』など、平子にまつわる言葉すべてがかっこいいと思います。
――「-訣別譚-」のアニメをご覧になってどんな感想を抱きましたか?

神山

14話の終わりで星十字騎士団(シュテルンリッター)の侵攻が始まって、画面が青と赤を基調としたカラーリングになったじゃないですか。
漫画ではモノクロで描かれていたので、「色がつくとこんな表現になるんだ」と衝撃でしたね。
かっこよすぎて痺れました。
実は『BLEACH』の世界観を取り入れて、『Endroll』のMVでも青と赤の照明を使っているんです。
また、僕としては、原作で描かれていない平子の卍解を見られたことがすごく嬉しかったですね。
素直に「やばい!かっこいい!」と少年心をくすぐられました。
「ここを描いてくれるんだ!」とTVアニメで補完する様々なシーンも大きな見どころだと思います。

激しいロックサウンドに
繊細な歌詞があわさるエンディングテーマ

――『Endroll』のテーマや、込めた想いをお聞かせください。

神山

まず、僕のなかで『BLEACH』全体が、“死の間際”や“死後の世界”という概念を丁寧に深く描いている印象があります。
なので、“人生の終局”というのが『Endroll』のテーマの1つですね。
『Endroll』というタイトルも、まさにそのテーマを表しています。
そして、『BLEACH』の熱いバトルシーンにも合う曲になったらいいなと試行錯誤した結果、僕の楽曲のなかでも史上最大と言っていいほどの激しいロック調に仕上がりました。
「僕が思う『BLEACH』のかっこよさを最大限表現するには……」と悩んで、レコーディングにヒトリエの皆さんにも参加いただいて、かっこよさを突き詰めたサウンドになっています。
エンディングの尺に収まっていない部分もこだわりがありますので、ぜひフルで聴いていただけたら嬉しいです。
――楽曲制作の際に大変だったことはありますか?

神山

『BLEACH』が重ねてきた長い歴史や、ファンの熱い想いに対するプレッシャーがありましたね。
大好きな作品なので、制作期間中は「いい曲を作りたい」という気持ちを、僕自身がひしひしと感じていました。
――『BLEACH』のエンディングテーマを担当すると決まった際のお気持ちはいかがでしたか?

神山

ものすごく嬉しかったです。
あまりにも嬉しくて、自分に起きた出来事だとは思えなかったので、「(エンディングテーマを担当するのは)ドッキリなのでは……?」と、どこか信じられずにいたんですよ(笑)。
それくらい自分自身でも嬉しさを消化しきれていないなかで、僕を上回るほど周りの方々が喜んでくださったことも思い出深いです。
ファンの皆さんもたくさんコメントを寄せてくれました。
そういった反響も含めて、とにかく「嬉しい」という気持ちが大きいですね。
――「-訣別譚-」にちなんで、最近“訣別”したものはありますか?

神山

最近、楽曲制作などの仕事をするときに立ち姿勢で行うように心掛けているので、椅子と訣別しています(笑)。
長時間座っていると身体の節々が痛くなってきてしまうんです。
その解決策が「じゃあ立とう!」だったんですけど、スタンディング状態だと集中力が上がるという情報も耳にしたので、一石二鳥だなと思っています。
――TVアニメをご覧の皆さまにメッセージをお願いします。

神山

第2クールで描かれてきたそれぞれの試練、そして己を懸けた激しい戦いを見届けて、僕も含めて『BLEACH』への熱い想いが高まりに高まっているファンの方々が多いと思います。
このまま一緒に、最後まで盛り上がりましょう!